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TRAVEL 29 Oct 2019

フォトジェニックなトスカーナの街「サン・ジミニャーノ」を散策する日帰り旅

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トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

日本から友人が遊びに来たので、フィレンツェ、そしてフィレンツェからバスで約1時間の場所にある「サン・ジミニャーノ(San Gimignano)」に日帰りで出かけることに。サン・ジミニャーノは「百塔の都市(la città delle cento torri)」とも呼ばれ、13世紀に当時の貴族たちが権威を象徴するために競って塔を作り、一時は街に72もの塔が並んでいたとされ、現在ではそのうち14の塔が現存しています。標高324m、丘の上に塔が並ぶサン・ジミニャーノの独特な街の美しさと、歴史的背景から1990年にはユネスコの世界遺産に登録されるなど、一年中多くの観光客が訪れるトスカーナを代表する街の一つです。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

サン・ジミニャーノが世界的に有名なのは、美しい街の姿だけではなく、自然の恵みを豊富に蓄えることができる丘陵地で育つブドウ「ヴェルナッチャ」の白ワインや、ヴァージンオリーブオイルやサフランもサン・ジミニャーノの代名詞として有名です。そして、まず私たちがサン・ジミニャーノに到着して最初に向かったのは、「ロッカ公園(Parco di Rocca)」。14世紀に建築された要塞の壁が残るロッカ公園の展望台からは、サン・ジミニャーノの街で最も高台にあることから、サン・ジャミニャーノの街や、オリーブ畑や葡萄畑が眼下に広がる、トスカーナらしい風景に癒されました。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

オープンテラスでの贅沢なランチタイム

早朝にフィレンツェを出発した私たちは、ちょっと早めにランチをとることに。街の中心となるチステルナ広場から少し奥まった場所に、幸運にも素敵なレストラン「ラ・マンドラゴーラ(La Mandragola)」に出くわすことができました。時間が早かったこともあって、スムーズにテーブルに着くことができ、せっかくなので、サン・ジミニャーノの赤ワインとちょっと珍しいカモ肉ラグーの太麺パスタである「ピチ・アル・ラグー・ダナトラ(PICI AL RAGÚ D’ANATRA)」をいただきました。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

もちもちの生麺パスタに、ワインで煮込んだ鴨肉が絶妙のバランス。そして、やっぱり地元のワインは、地のものと合わせて食べるのが一番。オープンテラスの開放的で洗練された雰囲気と、美味しい料理にとっておきのとランチタイムを過ごすことができました。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

観光客が集う、サン・ジミニャーノの中心地「ドォーモ広場」

レストランを後にして、サン・ジミニャーノの見どころが集まるドォーモ広場へ向かい、市立博物館となっている「ポポロ宮殿(Palazzo del Popolo)」へ入ることにしました。1332年に建築された、その歴史を感じるポポロ宮殿には、市内で最も高い「ロッレ・ロッサ」もあり、ここからの眺望もこの博物館見学の見どころの一つです。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

館内には、フィレンツェのウッフィツィ美術館に貯蔵されるプリマヴェーラやヴィーナスの誕生で知られるボッティチェッリの弟子としても有名な、トスカーナを代表するルネッサンス画家「フィリピーノ・リッピ」の受胎告知や、室内に描かれたフレスコ画は必見の価値があります。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

美術鑑賞の後の休憩は、ジェラート。このドォーモ広場には、ジェラートの世界大会で優勝するなど、数々の世界的な賞を受賞していることで有名なジェラテリア「ジェラテリア ドンドリ(Gelateria Dondoli)」があります。この日も、ジェラートのチャンピオンの味を求める人で、店先には長蛇の列ができていました。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

サフランやワインなど、地元の食材を使ったジェラートや、オリジナリティーが溢れるカラフルなジェラートがショーケースには並び、何にするか選ぶのに時間がかかってしまうほどでした。また、驚いたのは、モニターにメニューが映し出され、そこには日本語での表示もあり、ここサン・ジミニャーノには多くの日本人観光客が訪れているようでした。

そして、私が注文したのは、初めてのジェラテリアでは他店との味比べのためにピスタチオは必ず注文すると決めているので、一つ目の味は、今回もピスタチオ。そして、もう一つの味はストロベリーチーズケーキをチョイス。味はというと、「クリーミーで濃厚なジェラートで、万人ウケしそうな味。」というのが私の感想。一方の友人はというと、サン・ジミニャーノで必ず訪れたいと言っていた場所だったので、ランチの際のレストランのデザートに気移りしそうになった気持ちを抑えた甲斐があった様で、ドォーモ広場の階段に座りながら、ワールドチャンピオンのジェラートの味をじっくり堪能していました。

カメラ片手の散策にはぴったりの街

サン・ジミニャーノは、赤煉瓦の建物がとても美しく、脇道からは、高台にある街ならではの奥行きのある陰影や太陽の光が印象的でした。また、要塞に囲まれた街は散策するのにちょうど良いサイズのためか、街を歩く人もゆったりと時間を過ごしているようで、そんな風景を垣間見ながら歩く街並みはとても心地が良かったです。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

街中でギターを片手に音楽を奏でる親子や男性、談笑するおじいさんたちや、広場でロマンテックに語り合うカップル。そんな当たり前の風景が、このサン・ジミニャーノの街を背景にすると、まるで映画のワンシーンのように見えてきました。慌ただしい日々の生活の中で、普段なら見落としがちな瞬間を、とっておきのシーンに感じさせてくれる、サン・ジミニャーノは私にとってはそんなフォトジェニックな街でした。

トスカーナの世界遺産、「百塔の都市」サン・ジミニャーノ

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WRITER PROFILE
Manami Palmieri
Manami Palmieri

イタリアのミラノ在住、フォトグラファー兼ライター。アメリカの大学にて芸術学部を卒業後、日本の一部上場企業に就職しアートディレクターとして活躍。国内外で写真展を開催するなど、アーティストとしての幅を広げ、2016年に渡伊。結婚を機にイタリアに移住。現在は、写真と文字でファッションやアートを中心としたグローバルな最新情報を発信中。

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