ピッツェリア ジターリア ダ フィリッポ
FEATURE
FOOD 11 Dec 2018

石神井公園・ピッツェリア ジターリア ダ フィリッポの裏メニューが登場!|東京ドルチェリレー【第6回】

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思わず誰かにおすすめしたくなるようなおいしいドルチェが食べられる東京都内のショップを、数珠つなぎのようにご紹介していく連載コラム「東京ドルチェリレー」。スイーツのプロがハマったツウなドルチェをぞくぞくご案内します!

【「東京ドルチェリレー」シリーズ一覧はこちら】

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今回ご紹介するのは、石神井公園にある〈ピッツェリア ジターリア ダ フィリッポ〉。イタリアで修業を積んだスタッフの方々が作るピッツァが人気ですが、前回訪れたドルチェ専門店〈ラトリエ モトゾー〉の藤田さんいわく、「ドルチェのクオリティもかなり高い」とのこと。

お出迎えしてくれたのは、ドルチェを担当する野澤圭吾さん。あがるイタリア編集部は早速、おすすめのドルチェについてたずねてみました。

イタリアの空港にもある実はメジャーなドルチェ「スフォリアテッラ」

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野澤さん、よろしくお願いします!早速なのですが、 おすすめのドルチェを教えていただけますか?

今回は2種類のドルチェをご用意させていただきました!まずご紹介させていただきたいのが「スフォリアテッラ」というドルチェです。

–あまり日本では聞き馴染みがないドルチェですが、イタリアではポピュラーなのですか?

ナポリの名物で、イタリアの空港などにもあるとてもメジャーなお菓子なんですよ。また、その歴史は古く、17世紀にアマルフィの南にある修道院で生まれたと言われています。

–そうなのですね。

スフォリアテッラはイタリア語で「ひだを何枚も重ねた」という意味で、タッピという専用の生地を、巻物のようにくるくると巻いて層を作ります。そこにリコッタチーズなどを入れて焼き上げます。

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–野澤さんはイタリアでスフォリアテッラを学んだのですか?

はい、私はナポリ地方で修業していたので、まさに本場のスフォリアテッラを教わりました。イタリアから帰ってきてここで働き始めたのは3年前のことですが、今でもその時に教わったレシピをほぼ変えずにお出しさせていただいています。

–なるほど!

ちなみに、スフォリアテッラには、パイ生地を使った貝殻の形の「リッチャ」というものや、リッチャにカスタードクリームをプラスした「サンタローザ」、そしてパイ生地ではなくクッキー生地を使った「フロッラ」など細かな種類があります。これらで一番ベーシックなのは「リッチャ」で、当店でお出ししているものもその種類になります。

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こちらがそのスフォリアテッラです。早速いただいてみましょう。パイ生地が何層にも重なっているため、「サクッ」というよりも「ザクザクッ」というようなパワフルな食感が特徴。

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また、中に入っているペーストに使っているのは、リコッタチーズにオレンジピール、バニラエッセンス、シナモンという、ベーシックな「リッチャ」らしいシンプルなもの。ですが、野澤さんはここに和栗を加えています。

「和栗は練馬で採れた新鮮なものを使っています。当店がある練馬区は、実は食材の宝庫なんですよ」と野澤さん。和栗の自然な甘みがリコッタチーズや粉糖と組み合わさり、しっかりとコクがありつつも、素朴でやさしい味わいに仕上がっています。

ピッツァ生地を使った裏メニューのドルチェ、本邦初公開

–ああ、おいしかった!シンプルなおいしさでいくらでも食べられそうです。

ありがとうございます!ちなみに、和栗を使ったものは、今残っている和栗のペーストがなくなり次第終了となり、その後はいちごを使ったスフォリアテッラをご用意する予定です。

–では、和栗を使ったスフォリアテッラを絶対に食べたいという方はなるべく早く行った方がいいですね!では、次のドルチェをご紹介いただけますか?

はい、次にご紹介させていただくのは「アイスバーガー」というものです。

–アイスバーガー…、イタリアでは人気なドルチェなのですか?

いえ、こちらはイタリアで教わったものではなく、うちのオリジナルメニューです!

–あ、そうなのですね!

しかもこちらは、通常メニューにはないもので、常連のお客様からのご要望で生まれた、知る人ぞ知るメニューです。

–え?いわゆる「裏メニュー」ということですか?

そうですね!

–そんなレアな一品をありがとうございます!どういったドルチェなのでしょうか?

もともと当店には、ドルチェピッツァという、フルーツやアイスを使ったピッツァがあるのですが、そこからさらにアレンジをきかせたものです。ピッツァ生地をハンバーガーのバンズのような形にして、焼く、のではなく、カリッと揚げてみたんですよ。そこにいちごを使ったセミフレッドやいちごそのものを挟んでいます。

–セミフレッドはいわばアイスクリームのケーキみたいなものですよね?おいしそうだなあ!

こちらは生地を揚げてすぐにいただくのがおすすめなので、早速食べてみてください!

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ということで、こちらが裏メニューのアイスバーガーです。表面はサクッと、中面はモッチリとした、とても噛みごたえのある揚げたてバンズと、ひんやりとしたセミフレッドのコンビネーションが絶妙。一口食べた瞬間に幸せな気分になります。

ソースやセミフレッドにも使っているいちごは、「東京のいちご」として人気を集める練馬区の〈加藤農園〉によるもので、週に3日は野澤さん自ら〈加藤農園〉に足を運び、直接いちごを摘むとのこと。ハウス栽培によりじっくりと熟した、みずみずしくて甘みたっぷりのいちごをふんだんに使っています。

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また、バンズにたっぷり塗られたクリームは、生クリームにチョコチップとナッツ、オレンジピールをミックスしたもの。いちごの味わいを引き立てるのはもちろん、バンズとクリームの組み合わせだけでも十分においしくいただけます。

素朴でシンプルなドルチェの魅力を、もっと伝えたい

–ごちそうさまでした!フレッシュで食べやすく、それでいてとても満足度が高いドルチェでした! 裏メニューにしておくにはある意味もったいないほどにおいしかったです(笑)。

ありがとうございます、そう言っていただけて嬉しいです!

–野澤さんにお聞きしたいのですが、イタリアのドルチェの魅力を一言で表現するとしたら何でしょうか?

イタリアのドルチェって、あえて悪く言うと、見た目がパッとしないというか、華やかな色合いのものより茶色っぽいものが多いですよね。

–そう思われる方もいるかもしれませんね…。

ただ、食べてみると本当においしいんですよ。しかも、老若男女が楽しめる素朴でシンプルなおいしさなんですね。私は、それがドルチェの魅力だと思っています。

–前回お伺いした〈ラトリエ モトゾー〉の藤田さんも『食べた瞬間に「あ、おいしい」と思えるシンプルさ』がイタリアのドルチェの魅力だとおっしゃっていました。

私もそう思います!そのシンプルさがとても良いんですよね。ただ、イタリアのドルチェと言われてパッと浮かぶのって、せいぜいティラミスだったりパンナコッタくらいじゃないですか。でも、今回ご紹介させていただいたスフォリアテッラなど、まだまだ魅力的なドルチェはたくさんあります。そんな、奥深いドルチェの世界を一人でも多くの方々に伝えられればと思っています。

–イタリアのドルチェは実力は確かなのに、あまり知られていなくて歯がゆいですね…。

シンプルで美味しいイタリア菓子ですが、正直なところ、日本ではフランス菓子が人気です。それは、イタリアに根付いた文化や体験をもっと人々に知っていただく、そして日本に根付かせる工夫や付加価値を僕ら職人が発信できていない足りていないことが理由の一つだと思います。でも、そこを知っていただければクラシックなイタリア菓子がもっと日本で広まっていくと僕は信じます。なのでイタリア菓子とその土地で育つものを、自然な状態で人々のスタンダードに定着させ、そして発展していくことを望んでいます。

–今回ご紹介いただいたドルチェがそのきっかけになると良いですよね。

自分一人ではなかなか広められない沢山の方々の協力があって、今はまだ決して多くの方には知られていないスフォリアテッラを地道に作り続けられてます。いつか、このスフォリア一本で商売が成り立つようになれるような物語を作っていきますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

野澤さんがハマったドルチェは?

–最後に、野澤さんおすすめのドルチェが食べられる都内のショップを教えていただけますか?

下北沢にある〈ファヴォリータ ダ ヴェロニカ〉というワインバーをご紹介させてください。

–特に「このドルチェがおすすめ!」というものはございますか?

個人的には特にタルトやチョコレートにハマりました!でも、どれも独創的でとてもおいしいですよ!

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ピッツェリア ジターリア ダ フィリッポ

〒177-0041 東京都練馬区石神井町2-13-5

TEL. 03-5923-9783

営業時間

12:00〜15:00(L.O. 14:30)、17:30〜23:00(L.O. 22:00)

定休日:木曜日(木曜日が祝日の場合は水曜日) その他不定休

初出:この記事は2018年3月15日、公開されました@AGARU ITALIA

WRITER PROFILE
あがるイタリア AGARU ITALIA
あがるイタリア AGARU ITALIA

Webマガジン「AGARU ITALIA(あがるイタリア)」は、 気分があがる(ドキドキしちゃう!)イタリア情報を届けるメディアとして、2017年9月~2018年5月まで運営(主催:イタリア大使館、サイト運営:株式会社三越伊勢丹)。2018年7月、Webマガジン「SHOP ITALIA」と合併しました。

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