COLUMN
FASHION 05 Apr 2019

イタリアの有名女優「ロザンナ・スキアフィーノ」の人生を感じながら振り返る、イタリアのモード〜イタリアンアート探訪記

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ミラノを代表するファッション美術館「Palazzo Morado」

ミラノの衣装美術館「パラッツォ・モランドミラノ衣装ファッション美術館」で、9月29日まで「Rosanna Schiaffino 〜Abiti da Star(ロザンナ・スキアフィー 〜スターの衣装)」が開催中です。パラッツオ・モランドでは過去にマノロ・ブロニクの靴の展示会を開催するなど、モードに関する話題の展示会を開催し、多くのファッション関係者やファッショニスタ、モードを勉強する学生などが多く訪れる美術館です。

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歴史的なテキスタイルやアクセサリー、衣装やユニフォームなどをコレクションしており、今回はそのコレクションの中から、イタリアの有名な女優ロザンナ・スキアフィーノの衣装展が開催されています。

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イタリア映画界の黄金期を代表する女優「ロザンナ・スキアフィーノ」

ロザンナ・スキアフィーノは1939年ジェノバで誕生し、14歳の時にミス・リグーリアに選ばれたことをきっかけに、モデルデビューを果たしました。特徴的なメディタレーニアンな美しさで脚光を浴び、1956年に映画デビューを果たし、有名な作品には「La note brava」や「La Sfida」など、数々の映画に出演したことでも知られています。

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また、イタリア映画界の50年代〜60年代は黄金期と呼ばれ、イタリアを代表するソフィア・ローレンやクラウディア・カルディナーレなどの名女優を輩出し、この時代には「ローマの休日」「ベン・ハー」「クレオパトラ」などもイタリアで撮影が敢行されました。ロザンナはこのイタリア映画界の黄金期を代表する女優の一人です。

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ロザンナの人生が垣間見える、貴重な衣装の数々

美術館のコレクションから、今回の展示会ではロザンナ・スキアフィーノの貴重な衣装40点が出品されています。ロザンナが映画プロデューサーの「アルフレッド・ベニ」と1963年に結婚した際の衣装もその中の一つです。

この結婚式の衣装を手がけたのは、バレンシアガの弟子としても有名なイタリアのデザイナー「フェデリコ・フォルクエット」です。女優として活躍をした50年代後半から60年代は「フェデリコ・フォルクエット」のオートクチュールのドレスや衣装を多く身につけていました。

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フェデリコ・フォルクエットの以外にも、イタリアのモード界に多くの影響を与えた女性デザイナー「ジェルマナ・マルチェリ」の衣装を愛用していました。今回の展示衣装の中で、最も煌びやかなものは、「ジェルマナ・マルチェリ」の50年前の貴重な総スパンコールのドレスです。

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ヴァレンチノをこよなく愛した80年代

結婚をしてからも活動的に映画の出演を重ねますが、1976年に女優業を引退します。彼女の現役生活、約40年の間には、彼女の神秘的な魅力を活かした神話などを題材した映画など、44本もの映画に出演し、多くのイタリア映画に貢献しました。

そして、私生活では、最初の旦那となるアルフレット・ベニと離婚し、1978年にイタリア人実業家のジョルジオ・ファルクと二度目の結婚をします。

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ジョルジオとの結婚を機に、ファッションの傾向が大きく変化することになります。彼女はミラネーゼのブルジョアとして装う機会が多くなったこの頃には、ヴァレンチノのオートクチュールやプレタポルテのコレクションのものを多く利用しています。

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展示会場ではロザンナが着用した、約40年前の貴重なヴァレンチノのオートクチュールドレスなど、豪華な衣装の数々はこの展示会の見どころです。美しいフォルムと高級な素材を使ったドレスの数々にため息が出るほどです。

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華やかな人生を歩んできたロザンナですが、イタリアでも有名な“嵐の離婚劇”を経て、90年代に二度目の旦那となるジョルジオ・ファルクと離婚が成立します。1991年には乳がんが発覚、2009年に69歳で生涯を終えるまでひっそりと療養していたようです。

“La Dolce Vita”のアイコン「ロザンナ・スキアフィーノ」

イタリア映画界の巨匠と呼ばれる、フェデリコ・フェリーニの「La Dolce Vita」(甘い生活)という有名なイタリア映画があります。まさに、バブルに沸いた50年代後半における、ローマの上流階級の正体を描いたものです。イタリア語の「La Dolce Vita」は、日本語で“人生を謳歌する”という比喩としても使われています。ディタレニアンビューティーの美しさを女優として職業で生かし、成功者との二度の結婚、そして煌びやかな衣装に囲まれてブルジョアな生活を送るロザンナの日々と人生は「La Dolce Vita」の映画そのものでした。

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今回の「Rosanna Schiaffino –Abiti da Star(ロザンナ・スキアフィーノ 〜スターの衣装)」では、デザイン性の高い衣装を間近で鑑賞することができ、それらの衣装からロザンナの“La Dolce Vita”を感じることができる貴重な展示会です。

[ Palazzo Morando -Costume Moda Immagine ]

●住所:Via Sant’Andrea, 6, 20121 Milano MI
●営業時間:火曜-日曜 AM 9:00-PM 1:00 / AM 2:00-PM 5:30(定休日:月曜日)
●公式サイト:http://www.costumemodaimmagine.mi.it

WRITER PROFILE
Manami Palmieri
Manami Palmieri

イタリアのミラノ在住、フォトグラファー兼ライター。アメリカの大学にて芸術学部を卒業後、日本の一部上場企業にてアートディレクターとして活躍。国内外で写真展を開催するなど、アーティストとしての幅を広げ、2016年に渡伊。結婚を機にイタリアに移住。現在は、写真と文字でファッションやアートを中心としたグローバルな最新情報を発信中。

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