COLUMN
FASHION 06 Jun 2019

【イタリア紳士のたしなみ】世界最高峰のネクタイ「E.MARINELLA NAPOLI」

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「E.マリネッラでネクタイをオーダーするということ」

イタリアンファッション

世界の紳士を魅了するネクタイの最高峰といえば、ナポリのE.マリネッラの名前を挙げる方が多いと思います。イタリア大使館貿易振興部の招聘によりナポリで開催された展示会を視察した際にE.マリネッラの本店を訪れ、3代目当主マウリッツィオ・マリネッラ氏にお話しを伺い、実際にネクタイをオーダーしたので、その魅力をご紹介したいと思います。

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写真は現当主マウリッツィオ・マリネッラ氏。
「歴史」
1914年初代エウジェニオ・マリネッラ氏がキアイア海岸通り沿いのヴィットリオ広場にドレスシャツとネクタイのお店を開いたのが始まりです。やがて英国を視察して英国紳士用品を輸入します。紳士服のルーツ英国サヴィル・ロウのビスポークテイラー(高級紳士服仕立て店)の近隣には、それ以外のドレスシャツ、ネクタイ、雑貨を扱うハバダッシャリーと呼ばれる紳士用品店が存在するのですが、おそらくつぶさに観察して参考にしたと思います。英国紳士用品はナポリの洒落者達の評判を呼び、やがて「ナポリの小さい宝石箱」と言われるようになります。

「3つの魅力」
1.「セッテ・ピエゲ(7つ折り)」
一枚の正方形の生地を内側に向けて7回折って仕立てます。上質なシルク生地を惜しげもなく使うこの仕立ては最高級ネクタイの代名詞としてE.マリネッラの名声を築きました。

2.「素材」

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最高級の繭糸を使用した打ち込み本数の多いシルク生地を使用しているため、耐久性、光沢、発色が抜群なのです。手に取ると熟練職人の手縫いによるふっくらした肉厚感や柔らかい感触が体感出来ます。実際に絞めると美しいディンプル(ノットの下のえくぼ)が生まれ、緩みにくいのに気が付きます。使用後もねじれにくく回復力の早さに驚かされます。

3.「柄」
幅広いコレクションですが、シルクジャカードの小紋と英国製のシルク小紋が多いのも特徴です。ナポリはノルマン人やスペインなど様々な国に支配されて来た歴史があります。また地理的に近いイスラムのアラベスク模様や、信心深いナポリの守護聖人聖ジェンナーロを祀る大聖堂のバロック建築の細密画なども小紋柄に自然と親しみを覚える土壌になったのだと思います。

2代目ルイージ・マリネッラ、3代目現当主マウリッツィオ・マリネッラの活躍もあり現在では世界最高峰ネクタイの地位を不動のものにしています。英国王室とブルボン家を始めとした各国王室へネクタイを納める他、国際会議でイタリア政府より各国首脳への贈呈品になったことから飛躍的に知名度が向上しました。これらのエピソードが我々の憧れをさらに高めるのです。

「オーダーする前にぜひ読んでおきたい知識」

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右の棚をご覧ください。ネイビーだけでもこの量の生地を揃えます。

さていよいよオーダーをしてみましょう。①生地選び。②幅と長さ。③仕様(レギュラー、セッテピエゲ、裏地の有無など)の順番で進みます。一番大切なのは、ビスポークスーツと同様②の幅と長さです。

「幅」
日本で一般的に販売されているネクタイ幅は8cmです。E.マリネッラは創業当初から大剣幅9~9.5cmが基本ですが、最近ではナローワイズと呼ばれる8cm幅前後の既製品も登場しています。私はVゾーンにボリュームがある方が好きなので、オーダーする際は9cmで指定しています。
「長さ」
日本で一般的に販売されている国産ネクタイの長さは144cm、またインポートネクタイは148cmが多いのです。ネクタイは絞めた際にベルトのバックルにかかるかかからない長さが適正とされています。身長には個人差があるのですから、ネクタイの長さの指定はオーダーならではの魅力と言えます。私は148cmを指定しています。

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今回ナポリの本店でオーダーしたのは、ダークネイビーのシルクツイルです。イタリア紳士のワードローブで必ず1本はもっているという基本商品ですが、微妙にトーンの違う多くのネイビー生地の中から選ぶのは実に楽しいひと時です。今回はマウリッツィオ・マリネッラ氏のご厚意で、滞在中のナポリのホテルに届けて頂きました。日本でも丸の内と東京ミッドタウンのE.マリネッラの直営店や百貨店のトランクショーでオーダー出来る機会もあると思います。オーダー可能な範囲や納期、価格はそれぞれ異なると思いますので確認相談してみて下さい。

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2019年1月のピッティ・イマジネ・ウォモにて着用しました。お隣は1880年にローマで創業し、1926年からはパリに拠点のある老舗テーラー「チフォネリ」の4代目当主ロレンツォ・チフォネリ氏。

皆様も世界最高峰のE.マリネッラで世界で1本だけのネクタイをオーダーしてはいかがでしょうか。

お問合せ:E.マリネッラ

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WRITER PROFILE
黒部和夫
黒部和夫

1958年外交官の父の赴任先インドネシアで生誕。大学生時代は雑誌JJの特派記者としてハマトラブームを演出。1983年(株)オンワード樫山入社、一貫してメンズ企画部門を歩み、メンズ商品開発室長などを歴任。ファッション業界4団体の役員を務める。プルミエール・ヴィジョン「明日のメンズファッションを語る世界の4人」に選出、パリで講演。2014年ファッションコンサルタント/評論家として独立。現在はカルロ インターナショナル 代表としてファッション企業のコンサルティング、講演執筆活動、大学・専門学校教育、日本流行色協会メンズカラー選定委員などを務める。

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