COLUMN
FASHION 21 Jun 2019

PITTI IMMAGINE UOMO96(ピッティ・イマジネ・ウオモ)2020年夏~SNAP第三弾~

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大人のカジュアル、どう着るのが正解?

1月と6月の年二回、フィレンツェのバッソ要塞で開催される国際的メンズファッションの展示会が「ピッティ・イマジネ・ウオモ」。ちなみに、ピッティ・イマジネとは様々な業界をプロモーションする会社の名前で、赤ちゃん用品やワイン、香水の展示会も開いています。展示会は商品の売買が主たる目的なのですが、ウオモの場合、それ以上に会場に集った洒落者たちの装いに注目が集まります。

私が初めてピッティ・イマジネ・ウオモへ取材に行ったのはかれこれ20年ほど前。その頃はクラシックな装いが主流で、展示者も来場者もスーツにタイドアップが当たり前。カジュアルな服装で訪れると白い目で見られたもの。
というのは本当に過去の話で、現在はクラシックな装いは影を潜め、みなカジュアル化へとシフトしています。とはいえ、ただただ楽なだけのだらしないカジュアルではもちろんありません。その具体例をSNAPで見てみましょう!

eleventy(イレブンティ)というアパレルブランドで、オーナー兼デザイナーを務めるマルコ・バルダッサーリさんは素敵な笑顔が印象的なお方。リネン混らしきジャケットは薄い赤茶で、インナーはライトグレーのTシャツ、さらにパンツと靴は白。と全身を淡いカラートーンでまとめ、涼し気な雰囲気を出しています。パンツは両腿の大きなポケットが特徴的なカーゴ・デザインで、シルエットも細すぎない、というのがこれからの主流のようです。

こちらも淡いカラートーンでまとめた清涼感のある着こなし。ただし、パンツは股上の深いサルエル風、ベストはストライプ、リネンのシャツはスタンドカラーのカプリ、とデザインにひと癖持たせることで単に淡い印象で終わらせない装いに。服とカラーリンクさせるために(胸に挿した)サングラスのフレームもベージュというこだわりっぷり。しかし、レンズはミラーで主張を忘れません。

シアサッカー素材を使ったGジャン型のブルゾンに、白のTシャツ&パンツという夏カジュアル全開のアイテムを使いながら、エレガントに見えるのは、Tシャツの裾をパンツに入れたり、ベルトをしていなかったり。ということもありますが、とにかく白いものはシミひとつない白に洗濯し、パンツはもちろんTシャツにもアイロンをかけ、過剰なまでの清潔感を出しているからでしょうか。スカイブルー・スエードのスリップオンもエレガンテ!

大人のショートパンツの着こなし好例がこちら。まずショートパンツ自体の選び方は、短すぎず長すぎず。ヒザ上が品を損なわないデザインです。ワイドではなく、こちらのように裾にかけてすぼまっていくテーパードのシルエットやセンタープレスもだらしなく見せないポイント。さらに長袖のシャツで、裾もパンツに入れてカジュアル感を消していくことも大事。半袖のポロシャツもいいのですが、長袖シャツの方が当然上品に見えます。暑かったら袖をまくればいいのです。

ウェルドレッサーとして日本のみならず、イタリアでも広く知られているセレクトショップBEAMSのクリエイティブディレクター、中村達也さん。エルネストというパルマのブランドのパッチワーク風(実際は同じ織り)ジャケットに、ギ・ローバーのネイビー・オープンカラーシャツと上半身に濃色を使った一方で、パンツはホワイトでメリハリをつけています。中村さんもベルトはしていませんが、パンツのウエストバンド(ベルトを配す帯び状の部分)の幅が広く、ここがベルトをしなくても腰回りにアクセントを出すポイントとなっているようです。ベルトをしていない方のパンツはたいていこの帯が幅広い印象を受けました。

こちらの方もネイビーのシャツ、パンツも同色でこれだけだとやや暑苦しい印象になりそうですが、ジャケットにスカイブルーを選ぶことで、爽やかさや涼感を前に出すことに成功しています。素足にスリップオンもその効果にひと役かっています。

デニムというカジュアルな素材でも、本格的なテーラードの仕立てなら大人の品を失うことはありません。インナーに白のTシャツを合わせるとカジュアル色が強くなります。一方、シャツ&タイの合わせはドレッシーにはなりますが、ちょっとお洒落を頑張り過ぎな印象に。こちらのように、デニムと同系色のプリントシャツがその中間で正解。洗練された印象になります。

白Tシャツに、白のドローコード・パンツ、ミリタリーシャツ、ニューバランスというすべてカジュアルなアイテムを使いながらもだらしなく見えないのは、こちらも洗濯とアイロンがけで清潔感を心がけているからでしょう。また、シャツの袖とパンツの裾のまくり方でニュアンスを出している点にも注目。大人の休日スタイルにおすすめしたいコーディネートです。

テーラード仕立てのジャケットに5ポケット(デニムのようなデザイン)のパンツ、さらにはタイドアップという着こなしは、テイストの統一が難しく、乱雑な印象になりがちです。しかし、こちらの方はカラートーンを統一させることでそれを克服しています。暑い夏はライトブルー、ライトグリーンなど淡い色合いで、寒い時期はネイビーやチャコール、ブラウン、ブラックで統一すると簡単です。

続きは後日公開します!

ピッティ・イマジネ・ウオモ2019年夏~SNAP第一弾~はコチラ
ピッティ・イマジネ・ウオモ2019年夏~SNAP第二弾~はコチラ
ピッティ・イマジネ・ウオモ2019年夏~SNAP第四弾~はコチラ

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WRITER PROFILE
荻山尚
荻山尚

SHOP ITALIA編集長。ENGINEやCAR MAGAZINEなどの自動車雑誌編集者を経て、LEON副編集長、SENSE編集長を務めるなどファッションへの造詣も深い1972年生まれ。ピッティ・ウォモやミラノのコレクション、国際試乗会などイタリア取材の経験も豊富。

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