誰もいなくなったフィレンツェの街
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CULTURE 25 Mar 2020

誰もいなくなったフィレンツェの街から現状リポート(2020年3月19日現在)

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新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が続いているイタリア。3月10日からはイタリア全土において移動制限がかかり、食料品店と薬局以外の営業も禁止されています。閉鎖から9日が経過した現在のフィレンツェの様子を現地からお伝えします。
※フィレンツェの19日の様子を撮影した写真は、最寄りのスーパーへ買い物がてらに撮影したもので、移動制限に反していません。

人がまるでいないフィレンツェの街は現実味のない映画のセットのよう

10日にイタリア全土で移動制限がかかり、自由に外出ができなくなった今となっては、
・証明可能な仕事上の必要
・必要に迫られた状況
・健康上の理由
・自宅や居住地への帰還

上記の4つの理由しか外出が認められなくなっています。またその外出にしても、外出許可申請書を携帯している必要があり、もし不携帯や虚偽の申請をすれば罰金が課されます。
私は今日、移動制限がかかってから初めて最寄りのスーパーへ食料品の買い物に出かけたのですが、一歩外へ出た時から雰囲気がいつもと異なっていました。

3月19日撮影、人通りのないグラツィエ橋3月19日撮影、人通りのないグラツィエ橋

私が住んでいるマンションは、ユネスコ世界遺産指定地区内のポンテベッキオ近くなのですが、普段なら観光客が大勢通ってにぎやかな前の通りに、人が一人も歩いていません。

3月19日撮影、人通りのないアルノ川沿い3月19日撮影、人通りのないアルノ川沿い

アルノ川沿いに出てもやはり人はほとんどいません。この日のフィレンツェは最高気温が24度近くまで上がり、素晴らしい晴天でしたが、歩いている人は犬の散歩をしている人くらいです。

普段なの感染拡大が続いているイタリア。ウフィッツィ美術館

3月19日撮影のウフィッツィ美術館上が普段のウフィッツィ美術館、下が3月19日撮影のウフィッツィ美術館

ハイシーズンには行列ができるほど人であふれかえっているウフィッツィ美術館の周りも、見かけたのは蛍光ベストを着用した作業員のみでした。

普段のポンテベッキオ

3月19日撮影のポンテベッキオ上が普段のポンテベッキオ、下が3月19日撮影のポンテベッキオ

フィレンツェで人気の観光名所ポンテベッキオにも、人の姿はほとんどありません。午後4時にポンテベッキオ上のすべての宝石店が閉店しているのを見るのは、初めてのことです。どのお店にも、新型コロナウィルス(COVID-19)のため休業という張り紙が貼られていました。

3月19日撮影、ポンテベッキオの様子3月19日撮影、ポンテベッキオの様子

この状況の中で励ましあっていこうとする合言葉「Andra’ tutto bene=すべてなんとかなる、うまくいくよ」といったメッセージを張り出しているお店もいくつも見かけました。

「Andra’ tutto bene=すべてなんとかなる、うまくいくよ」といったメッセージを張り出しているお店

ポンテベッキオからピッティ宮殿へと向かう商店街もシャッター通りとなっており、歩いている人は買い物帰りの人しかいません。人がいなくなったフィレンツェの街は映画のセットのようで、現実味がまるで感じられない雰囲気のゴーストタウンとなっていました。

普段の様子

3月19日撮影上が普段の様子、下が3月19日撮影

1メートル間隔厳守のスーパーでの買い物は予想以上に快適

遠目から見るとスーパーの前には長い行列が出来ており、平日の午後4時でもやっぱり行列に並ぶことになるのか・・とがっくりしましたが、近くに来ると、1メートルどころか2メートルほども間隔を空けている人もおり、人数にしてはほんの10人程度だったので並ぶことに。それでも15分くらいは待ちましたが、中に入ると人がほぼいません。普段はとても混んでいるスーパーのため、人とぶつからずには歩けない店内ですが、他のお客や店員と1メートル間隔を空けながらスムーズに買い物ができました。また、食パンや小麦粉類、殺菌洗浄剤などが少々品薄となってはいたものの、ほぼ普段通りで買えなくて困るというものもありませんでした。

3月19日撮影、スーパーの前に1メートル間隔で列を作る買い物客3月19日撮影、スーパーの前に1メートル間隔で列を作る買い物客

外で並ぶことになったものの、レジ待ちの客はいないため、レジで待つこともなくいつもより早く買い物ができたほどでした。ただ、私の場合は最寄りのスーパーが駐車場もない小さな店舗なので、待ち時間もたいしてなかったのですが、車で行ける大型店舗の場合は、一度に大量に買い物をする客もいるため、同じようにはいかないかもしれません。

イタリア全土が封鎖となった9日以前は、いくら新型コロナウィルス(COVID-19)が猛威をふるっていると報道がありながらも、フィレンツェではマスク姿をほとんど見かけたことがなかったのですが、封鎖から10日間経過した今は、マスク姿のイタリア人を多く見かけました。そこでスーパーの店員にマスクは手に入るかと尋ねたところ、スーパーには置いていないと言われ、薬局で買えるか尋ねると「まだもし在庫があれば・・」という回答でした。

3月19日撮影、マスクをして歩くイタリア人3月19日撮影、マスクをして歩くイタリア人

あれだけマスクを着用することを嫌っていたイタリア人たちが、今ではマスクを着用しているところを見ると、この10日間でイタリア人たちの意識が変わってきているようです。日本人には当然の帰宅時の手洗いの習慣もなかったイタリア人ですが、石鹸での手洗いはもちろんのこと、殺菌ジェルもこまめに使用するようになっているそうです。

3月19日撮影、人通りが途絶えたポンテベッキオ3月19日撮影、人通りが途絶えたポンテベッキオ

イタリアで自由に外出ができなくなってしまった今、イタリアには一刻も早くこのような悲惨な状態から抜け出し、日本にはどうかこのような状態にならず、世界中で新型コロナウィルス(COVID-19)問題が終息してほしいと願わずにはいられません。

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WRITER PROFILE
小林 真子 Mako Kobayashi
小林 真子 Mako Kobayashi

フィレンツェ在住。元静岡朝日テレビ報道記者。2012年よりフィレンツェ在局FMラジオ番組レギュラー出演。イタリアの労働ビザを取得し、イタリア製アイテムのオンラインショップ「AmicaMako(アミーカ・マコ)」を経営。2013年、イタリアのテレビ局SKYのドキュメンタリー番組に出演。「週刊新潮」「宅ふぁいる便」等でイタリア関連の記事やコラムを執筆。 AmicaMako https://www.facebook.com/amicamako/ https://www.blog.amicamako.com/ https://www.instagram.com/amicamako/

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