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CULTURE 17 Jul 2019

トスカーナの隠れ観光地チェルタルドに大道芸人が集まる祭り「Mercantia(メルカンティナ)」に行ってきた

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赤煉瓦の街並みが美しい「チェルタルドアルト」

トスカーナと言えば、フィレンツェやシエナ、サンジミニャーノなどが有名ですが、フレンツェから南西へ35kmほど離れた小さな町「チェルタルド」も実は隠れたトスカーナの観光地の一つです。フィレンツェから電車で1時間ほど、道中の車窓からは、6月下旬~7月中旬にはひまわり畑を望むことができるなど、トスカーナらしい壮大な風景も堪能できます。

赤煉瓦の街並みが美しいチェルタルド

そんなトスカーナの小さな町「チェルタルド」に、5万人ほどが集まり、街中が人々で賑やぐ5日間があります。それが「Mercantina(メルカンティナ)」と呼ばれる、国際的な大道芸のフェスティバルです。メルカンティナはこのチェルタルドの旧市街「チェルタルドアルト」で開催されます。

チェルタルドの駅があるチェルタルドの中心部と、丘の上にある旧市街地「チェルタルドアルト」はケーブルカーで移動することができ、眼下に望む雄大な景色も実物です。チェルタルドアルトは、城壁に囲まれた要塞都市型の造りと、風情あるテラコッタ色の赤煉瓦の街並みが特徴的。

メルカンティナはこのチェルタルドの旧市街「チェルタルドアルト」で開催されます

チェルタルドの夏といえば、大道芸の祭り「メルカンティナ」

実はチェルタルドでは、一年中様々なイベントやフェスティバルが開催されていて、中でも有名なのは6月にはストリートに長いテーブルが並び、中世のコスチュームをまとった地元の人によるパレードと、その時代の豪華な食事が楽しめる「A Cena Da Messer Giovanni(中世の晩餐会)」、10月にはBoccaccesca(ボッカチェスカ)と呼ばれるトスカーナ地方のワインやフードが楽しめるフェスティバルです。
そして、チェルタルドの夏の風物詩、2019年の今年で32回目の開催となる大道芸のフェスティバル「Mercantina(メルカンティナ)」があります。

イタリアをはじめヨーロッパ各地から400人にも及ぶストリートパフォーマーが集結し、開催期間中には、毎晩約100のブログラムが行われます

毎年7月の初旬~中旬の5日間にわたり開催され、今年は7月10日〜15日まで開催されます。大道芸のフェスティバルとして、国際的にも有名なメルカンティナには、イタリアをはじめヨーロッパ各地から400人にも及ぶストリートパフォーマーが集結し、開催期間中には、毎晩約100のブログラムが行われます。

大道芸と単に言っても、そのバリエーションは豊富で、アクロバテックなサーカス、大掛かりに火を使ったファイヤーパフォーマンス、マジックショーなどのワンマンパフォーマンス、人形劇など、街中の至る所で鑑賞することができます

観客を巻き込み、盛り上がるストリート

大道芸と単に言っても、そのバリエーションは豊富で、アクロバテックなサーカス、大掛かりに火を使ったファイヤーパフォーマンス、マジックショーなどのワンマンパフォーマンス、人形劇など、街中の至る所で鑑賞することができます。メインストリートでは、次々と移動しながら音楽を奏でる、メルカンティナ参加の常連のイタリアの移動弦楽団「Archimossi」や、ブラスマーチングバンド「BadaBinBumBand」などが次々と練り歩き、音楽やパフォーマンスと共に観客を巻き込みながら、賑やかに盛り上げます。

メルカンティナ参加の常連のイタリアの移動弦楽団「Archimossi」や、ブラスマーチングバンド「BadaBinBumBand」などが次々と練り歩き、音楽やパフォーマンスと共に観客を巻き込みながら、賑やかに盛り上げます

さらに、このメルカンティナのお祭りは、ストリートパフォーマーの個性的な衣装や、手の込んだ仕掛けや小物なども見どころの一つです。夜の8時から夜中の1時まで開催されるこのイベントは、夕暮れの太陽の光が赤煉瓦の街並みを印象的に演出する時間帯に幕を開け、日が暮れると共に豪華にライトアップされ、一挙に街中が劇場のように華やぎます。まるで二つの異なるステージを観ているかのような、時間の光が織りなす演出が魅力的です。

夜の8時から夜中の1時まで開催されるこのイベントは、夕暮れの太陽の光が赤煉瓦の街並みを印象的に演出する時間帯に幕を開け、日が暮れると共に豪華にライトアップされ、一挙に街中が劇場のように華やぎます

夕暮れと共に煌めく、チェルダルドの街並み

メルカンティナのテーマカラーは情熱の「赤」。火や光を使ったパフォーマンスアートは、メルカンティナのフェスティバルの象徴の一つです。さらに、このフェスティバルではインスタレーションなどのコンテンポラリーアートの展示、このメルカンティナの情熱の赤にインスパイヤーされた、鉄、石、木、土、革などを使った40人ほどの職人によるハンドクラフト作品がストリートにまるでステージの演出のように並びます。

40人ほどの職人によるハンドクラフト作品がストリートにまるでステージの演出のように並びます

また、チッタアルタから丘を下りた繁華街には、民芸品や地元の特産品の80近い屋台が並び、日本の縁日さながらに盛り上げ、多くの人手で賑わいます。このイベントを目当てに夕方からじわじわと人が集まり、夏の日差しが和らぐフェスティバルが始まる頃には、チェルタルドの丘の上も下も人で溢れかえり、まるで魔法がかかったかのように、街が煌めきファンタジーの世界に潜り込んだそんな感覚を味わうことができます。

魔法がかかったかのように、街が煌めきファンタジーの世界に潜り込んだそんな感覚を味わうことができます

13世紀に形成した街並みが残るチェルタルド

13世紀に現在のチェルタルドの街が形成され、旧市街「チェルタルドアルト」は現在もその当時の雰囲気を十分に味わうことができる街並みは必見の価値があります。また、チェルタルドアルトには、ルネッサンス初期の名作「デカメロン」の作者「ボッカチオ」が生まれた場所としても有名で、今もボッカチオの生家が残っていて現在は美術館として一般公開されています。

また、チェルタルドは、群馬県の甘楽町と姉妹都市になっていて、甘楽町が寄贈した「甘楽庵」と名付けられた日本庭園があるチェルタルド市立博物館「プレトリーオ宮」、珍しい古い時代の釘を始めとする工具などが展示された釘の美術館「ムゼオ・デル・キョード」などもみどころです。

丘の上から望む広大なトスカーナの風景は、中世のイタリアにタイムスリップしたかのような感覚を与えてくれます。

チェルタルドの風情ある街並み、そして丘の上から望む広大なトスカーナの風景は、中世のイタリアにタイムスリップしたかのような感覚を与えてくれます。そして、一年に一度、毎年開催されている「メルカンティナ」や6月の「中世の晩餐会」や10月の「ボッカチェスカ」などのイベントで、チェルタルドの街のさらなる魅力を五感で体感してみてはいかがでしょうか。

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WRITER PROFILE
Manami Palmieri
Manami Palmieri

イタリアのミラノ在住、フォトグラファー兼ライター。アメリカの大学にて芸術学部を卒業後、日本の一部上場企業に就職しアートディレクターとして活躍。国内外で写真展を開催するなど、アーティストとしての幅を広げ、2016年に渡伊。結婚を機にイタリアに移住。現在は、写真と文字でファッションやアートを中心としたグローバルな最新情報を発信中。

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