COLUMN
CULTURE 23 Oct 2019

ミラノとナポリはもちろん、各都市で異なるイタリア人気質について思うこと

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イタリアの各都市は別の国!?

イタリアが統一されたのは1861年。つまり、最近までイタリアの都市、地方は別の国だったわけです。それゆえ、日本よりも、そして同じヨーロッパでもフランスなどに比べても地域色が強いのがイタリアなんです。みんなが自分の街、村が一番と思っているのもそのため。

ミラノのドゥオモ

とくに北イタリアと南イタリアでは大きな違いがあります。
ミラノ、ローマで暮して、シチリア、ウンブリアなどに定期的に行っている私はその違いを肌で感じています。北イタリアはビジネスが発達していて効率的。南イタリアはすべてがゆっくりで人生を楽しんでいる感じ。

シチリアの夕日

日本でイタリア、と思うとそのイメージは南イタリアのイメージに代表されている気がします。のんびり起きて、ちょっと仕事をした後はランチ。そして昼寝。午後(ローマの義母にとって午後は5時から7時の事を指すらしい!)もまたちょっと仕事をしてはアペリティーボ、そして夕食。永遠に会話をしてから寝る。

別に国民全員がこんなわけではなく、仕事をする人達はちゃんとしていて、特に北イタリアの人たちが仕事をし、彼らの税金で国を賄っているという噂も!? 実際、義父も80代で現役の医者として仕事をしていますし、主人も典型的な「ワーカホリック」! 週末も夜もメールと電話会議の毎日です。
さて、街によって強いイメージのあるイタリア。いくつかの街の代表的な人柄、気質をご紹介しましょう。

ミラノ人は人間味がない!?

ミラノのガレリア

歩くのが早く、ビジネスライクで人間味がない。スノッブ。とよく言われるミラノ人。
ウェブで見つけたローマ人によるミラノ人へのコメント。
「ミラネーゼは朝起きてから夜寝るまでどうしていつも走っているんだ。一体どこに行くつもりなの?(もっとゆっくり日々を過ごせばいいのに)」
「ミラノで一番良いこと何か知ってる? それはローマまでいく電車がある事さ」
ミラノに住んでいるローマの友人はミラノにどうも馴染めないらしく、「ミラノはいいけど私の好きなのはやっぱりローマよ♡」

ミラノの中庭

ミラネーゼに言わせれば、彼らは「南イタリアとは違い」、洗練されていて、何事においても見せびらかすのは嫌い。実際ミラノの多くのビルには「中庭」があり、外からは見れない素敵な秘密の世界となっています。 

ジェノバ人はとにかくケチ!?

昔から商人の町として有名な海に面した街。彼らは「ケチ」という事で知られている様です。
友人と車で旅に行く時は、最初からガソリンを割勘で入れたり、物を捨てずにできるだけ直したり、何か買う時は一番安い物を買ったり。とよく言われています。

奥さんにするならナポリ人!?

ポンペイ遺跡

ナポリから比較的近いローマの義父にも、ナポリに行く時は「危ないから気をつけて」と言われます。時計やジュエリーはつけないで。「ジーンズとかのカジュアルな格好しなさい」と。
道端での泥棒が特に多いと言われるナポリ。それでも人情の厚さではさすが南イタリア。噂によると、ナポリ人が誰かの時計を盗んだ後、何もなかった様に、そして以前からの友人のように温かい心で自分の家に食事に招くとか。
とても人懐っこい人々のようです。
ポンペイがあり、ヴェスビオ山が近いナポリ。イタリア人は誰もがナポリを愛しています。

ポンペイ遺跡

イタリアのコスモポリタン紙で、「南イタリアの女性と付き合う前に知っておくべき事」という記事がありました。デートのお勘定は割り勘なんて考えられない、ドレスコードはCasual Chic、ボートを持っていると得点が高い、お誕生日などの記念日は盛大に。
そして、最後に彼らが一番大切なのは、家族。南イタリアでは特に、お父さん、お母さんだけではなく、いとこ、甥や姪など親族すべてが大切。友人との飲み会に兄弟や従兄弟が出席する率が高いのも驚きです。そして何より大切なのが、“マンマ”。母親の料理はとにかく褒めて、褒めて、褒めまくって!

「奥さんどちらのご出身?」
「南イタリアなんだよ」
しばしの苦笑いと沈黙、というのはよく見る風景です。

いつでも海遊びしているシチリア人!?

シチリアの海

地中海で一番大きな島。歴史的にギリシャ、ローマ人だけでなく、イスラム、またフランスのノルマン系の人々にも占領されたため、文化が混じり合ったところ。
ここにいる友人は、いつも海で遊んでいるイメージ。実際に7月にバカンスにいくと、平日なのに、なぜか現地の友人が午後の4時頃ビーチにいる!
「え、あなたも休み?」
「いやいや、さっきまで仕事してたよ」
なぜこんな昼間に海にきているのだろう!?

シチリアの天井画

でも、仕事をする人はすごい。アメリカンドリームを成しえたシチリア移民が多いのも、明るい未来に対して頑張ろうという野心家が多いからかもしれません。知り合いの方々でも、一代で大きな建設会社をつくったり、ローマでも活躍する有名な歯医者になったり。 
太陽がサンサンとしていて、トマトもナスも、シチリアでは味がまったく違います。また、海の幸も、山の幸も素晴らしい、綺麗な素晴らしい所です。

この他にも、小さくて素敵な町も村もたくさんあります。イタリアにいらっしゃる際には、ぜひ色々な所に旅をしてみてください。

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WRITER PROFILE
祝子
祝子

ニューヨークの大学を卒業し、フランス/ シンガポールのMBA後、3大陸、10都市でのファッション、酒、コスメなどの企業でキャリアを積む。現在はイタリアに落ち着き、ミラネーゼライフを満喫。季節によって移住するイタリア人のように、夏はシチリア、冬はウンブリアに。パルマ近くのフィデンツァヴィレッジの他、コンサルティング業も。趣味はメルカート巡り、料理、食べ歩き、旅行など。ローマ人の夫、3人の子供とミラノに暮らす。

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